My Sweet Rose別館
美術・猫・本など興味ある事柄や
日々の徒然を綴るブログです。
「美術館探訪シリーズ」第三回は岡山県立美術館です。
岡山県立美術館は昭和63年(1988年)に開館しました。
こちらは後楽園を中心とする岡山カルチャーゾーンの一角をなしています。
繁華街からも程近く気軽に美術館を訪ねることが出来ます。
●企画展
現代美術から伝統工芸、また海外の古典絵画まで幅広いジャンルの企画展が開催されます。
●コレクション展
「岡山の美術展」と称して岡山県出身の作家の作品、岡山県ゆかりの作品をテーマごとに展示替えをして公開しています。
●普及活動
学芸員や外部の講師による美術館講座が毎月開催されるほか
主に子どもを対象にしたワークショップが開催されています。
●ホールイベント
映画会、演劇公演、音楽会など美術館主催のもののほかにも様々なイベントが開催されます。
以前地下の企画展会場のエントランスホールで古楽器の演奏による舞踊(ヨーロッパの宮廷舞踊)が行われたこともありました。
●ミュージアムショップ
比較的小さなスペースですがセンスの良い品揃えです。
●ミュージアムカフェ
実は利用したことがありません。
●美術館の建物
地下に企画展会場、2階がコレクション展会場となっていて1階はエントランススペースとなっています。
地下へは広く緩やかな階段を下りていくようになっていて、この階段を降りたホールのスペースがまるで古代の神殿のようで趣きあって好きなのです。
2階へ行く途中にはガラス越しに中庭を望むことができます。
ここも私の心ときめく空間で、一度でいいから外へ出てみたいとずっと思っていました。(結局外へ出る機会はありませんでした。)
私の大好きな美術館建築です。
岡山県立美術館は昭和63年(1988年)に開館しました。
こちらは後楽園を中心とする岡山カルチャーゾーンの一角をなしています。
繁華街からも程近く気軽に美術館を訪ねることが出来ます。
●企画展
現代美術から伝統工芸、また海外の古典絵画まで幅広いジャンルの企画展が開催されます。
●コレクション展
「岡山の美術展」と称して岡山県出身の作家の作品、岡山県ゆかりの作品をテーマごとに展示替えをして公開しています。
●普及活動
学芸員や外部の講師による美術館講座が毎月開催されるほか
主に子どもを対象にしたワークショップが開催されています。
●ホールイベント
映画会、演劇公演、音楽会など美術館主催のもののほかにも様々なイベントが開催されます。
以前地下の企画展会場のエントランスホールで古楽器の演奏による舞踊(ヨーロッパの宮廷舞踊)が行われたこともありました。
●ミュージアムショップ
比較的小さなスペースですがセンスの良い品揃えです。
●ミュージアムカフェ
実は利用したことがありません。
●美術館の建物
地下に企画展会場、2階がコレクション展会場となっていて1階はエントランススペースとなっています。
地下へは広く緩やかな階段を下りていくようになっていて、この階段を降りたホールのスペースがまるで古代の神殿のようで趣きあって好きなのです。
2階へ行く途中にはガラス越しに中庭を望むことができます。
ここも私の心ときめく空間で、一度でいいから外へ出てみたいとずっと思っていました。(結局外へ出る機会はありませんでした。)
私の大好きな美術館建築です。
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「美術館探訪」シリーズ第2回は高知県立美術館です。
高知県立美術館は平成5年(1993年)に開館しました。
中心市街地からはやや離れた場所に位置しますが、市街地からのアクセスもよく、広々とした空間に建つ美術館です。
●企画展
美術館主催のものが中心ですが、テレビ局・新聞社等が主催で美術館は展示スペースを貸すという形で開催される企画展もあります。
主に近代以降の芸術を対象にしたものが多いのですが、
テレビ局等が主催の展覧会には古代文明などをテーマにしたものも開催されました。
●コレクション
「南の人と自然」をテーマに掲げ、主として近代以降の作品を収集・展示しています。
1.マルク・シャガール作品
油彩画の数は多くはありませんが、どれもシャガールらしい質の良い作品です。
版画は1000点以上所蔵されており、それらはテーマごとに展示替えがなされています。
2.表現主義・新表現主義の作品
20世紀初頭ドイツで興った前衛的芸術運動によって作り出された作品と
その運動を継承する現代の作家の作品を集めています。
3.高知県ゆかりの作家・作品
主に明治以降に活躍した高知県出身及びゆかりの作家の作品を収集しています。
●ホールイベント
高知県立美術館には収納式の能舞台を備えたホールがあり、映画上映、音楽会、演劇・ダンス等の公演など多彩な催しが開催されています。
●アートライブラリー
美術を始め様々なジャンルの芸術書が充実しています。
芸術関連以外の雑誌や子供向けの本もあります。
展示室から離れた場所にあるので落ち着いた雰囲気です。
●ミュージアムショップ
美術館オリジナルグッズを始め、美術館で所蔵する作品の作家にちなんだグッズ、世界の美術館グッズなどセンスの良いアイテムが揃っています。
ネット通販も行っています。
●レストラン
館内にはイタリアンレストランがあります。
美術鑑賞の後食事をするのに最適な雰囲気の店です。
展覧会によっては関連メニューが登場することもあります。
●美術館の建物
美術館へのアプローチや中庭が水をめぐる廻廊といった雰囲気で
そこを歩くだけで「美術館へ来た」というわくわく感を感じます。
ゆったりと一日を過ごしたくなるような雰囲気の建物で、私の好きな美術館建築の一つです。
高知県立美術館は平成5年(1993年)に開館しました。
中心市街地からはやや離れた場所に位置しますが、市街地からのアクセスもよく、広々とした空間に建つ美術館です。
●企画展
美術館主催のものが中心ですが、テレビ局・新聞社等が主催で美術館は展示スペースを貸すという形で開催される企画展もあります。
主に近代以降の芸術を対象にしたものが多いのですが、
テレビ局等が主催の展覧会には古代文明などをテーマにしたものも開催されました。
●コレクション
「南の人と自然」をテーマに掲げ、主として近代以降の作品を収集・展示しています。
1.マルク・シャガール作品
油彩画の数は多くはありませんが、どれもシャガールらしい質の良い作品です。
版画は1000点以上所蔵されており、それらはテーマごとに展示替えがなされています。
2.表現主義・新表現主義の作品
20世紀初頭ドイツで興った前衛的芸術運動によって作り出された作品と
その運動を継承する現代の作家の作品を集めています。
3.高知県ゆかりの作家・作品
主に明治以降に活躍した高知県出身及びゆかりの作家の作品を収集しています。
●ホールイベント
高知県立美術館には収納式の能舞台を備えたホールがあり、映画上映、音楽会、演劇・ダンス等の公演など多彩な催しが開催されています。
●アートライブラリー
美術を始め様々なジャンルの芸術書が充実しています。
芸術関連以外の雑誌や子供向けの本もあります。
展示室から離れた場所にあるので落ち着いた雰囲気です。
●ミュージアムショップ
美術館オリジナルグッズを始め、美術館で所蔵する作品の作家にちなんだグッズ、世界の美術館グッズなどセンスの良いアイテムが揃っています。
ネット通販も行っています。
●レストラン
館内にはイタリアンレストランがあります。
美術鑑賞の後食事をするのに最適な雰囲気の店です。
展覧会によっては関連メニューが登場することもあります。
●美術館の建物
美術館へのアプローチや中庭が水をめぐる廻廊といった雰囲気で
そこを歩くだけで「美術館へ来た」というわくわく感を感じます。
ゆったりと一日を過ごしたくなるような雰囲気の建物で、私の好きな美術館建築の一つです。
これまで各地の美術館を訪問して展覧会の感想は数多く記事にしてきましたが、
美術館そのものについてはあまり記事にしたことがありませんでした。
今日からしばらく「美術館」について述べてみたいと思います。
第一回は地元愛媛の愛媛県美術館です。
愛媛県美術館(1998年開館)の前身は1970年開館の愛媛県立美術館で、
現在その建物は県美術館南館として使用されています。
私が初めて県立美術館を訪れたのは1994年で、
「ハンガリー国立美術館所蔵 19世紀ヨーロッパ・ハンガリー絵画展」を見に行ったときのことです。
それまで岡山や高松の新しく美しい美術館を見慣れていたので、「なんて古びた美術館なんだろう」と思ってしまいました。
こう言ってはなんですが、いかにも「お役所の建物」という感じで「美術館」らしい色気(?)を感じ取れなかったのです。
最もこの時開催されていた展覧会でセガンティーニ『生命の天使』と出会えたのは最大の収穫だったと思っています。
●コレクション
愛媛県美術館のコレクションは愛媛県出身作家の作品を中心に主に近代・現代の日本の美術作品で構成されています。
これらのコレクションは「所蔵品による特集展示」としてテーマを定めて展示替えをしています。
先日(10月30日)に訪れたときは「いとなみの風景―生活を描く」と題して子どもの姿や農家の人々、街の情景などを描いた作品が展示されていました。
海外作家の作品の点数は少ないのですが、クールベ、モネ、ボナール、ルドンなどを所蔵しています。
●図書コーナー
1階企画展示室横の窓に面した一角にあります。
明るく開放的な雰囲気なのですが、エントランスホールとの間に明確な仕切りがないのがやや気になります。
蔵書は専門的なものよりは一般向けのもののほうが多いようです。
●ミュージアムショップ
以前は雑貨なども扱っていたのですが、現在は館蔵品のポストカードや図録のみの取り扱いとなっています。
企画展の際は企画展示室前に物販スペースが作られます。
●レストラン
広い窓が明るい雰囲気です。メニューはいわゆるデパートの大食堂風なものです。
場合によっては企画展にちなんだメニューが登場することもあります。
「国宝 鑑真和上展」のときには「和上膳」なる精進料理が出ました。
●展覧会以外の企画
企画展関連のワークショップや講演会、アトリエプログラム等があります。
私が知らないだけなのかもしれませんが、他県の美術館でよく開催されている音楽会・映画上映・演劇公演などは開催されていないようです。
●美術館の建物
全体にガラス張りで明るく開放感のある建物ですが、いまひとつ「色気」に欠ける雰囲気です。
私は美術館は内容はもちろんですが、建物の雰囲気を楽しむのが好きなのでその点はやや残念に思います。
美術館そのものについてはあまり記事にしたことがありませんでした。
今日からしばらく「美術館」について述べてみたいと思います。
第一回は地元愛媛の愛媛県美術館です。
愛媛県美術館(1998年開館)の前身は1970年開館の愛媛県立美術館で、
現在その建物は県美術館南館として使用されています。
私が初めて県立美術館を訪れたのは1994年で、
「ハンガリー国立美術館所蔵 19世紀ヨーロッパ・ハンガリー絵画展」を見に行ったときのことです。
それまで岡山や高松の新しく美しい美術館を見慣れていたので、「なんて古びた美術館なんだろう」と思ってしまいました。
こう言ってはなんですが、いかにも「お役所の建物」という感じで「美術館」らしい色気(?)を感じ取れなかったのです。
最もこの時開催されていた展覧会でセガンティーニ『生命の天使』と出会えたのは最大の収穫だったと思っています。
●コレクション
愛媛県美術館のコレクションは愛媛県出身作家の作品を中心に主に近代・現代の日本の美術作品で構成されています。
これらのコレクションは「所蔵品による特集展示」としてテーマを定めて展示替えをしています。
先日(10月30日)に訪れたときは「いとなみの風景―生活を描く」と題して子どもの姿や農家の人々、街の情景などを描いた作品が展示されていました。
海外作家の作品の点数は少ないのですが、クールベ、モネ、ボナール、ルドンなどを所蔵しています。
●図書コーナー
1階企画展示室横の窓に面した一角にあります。
明るく開放的な雰囲気なのですが、エントランスホールとの間に明確な仕切りがないのがやや気になります。
蔵書は専門的なものよりは一般向けのもののほうが多いようです。
●ミュージアムショップ
以前は雑貨なども扱っていたのですが、現在は館蔵品のポストカードや図録のみの取り扱いとなっています。
企画展の際は企画展示室前に物販スペースが作られます。
●レストラン
広い窓が明るい雰囲気です。メニューはいわゆるデパートの大食堂風なものです。
場合によっては企画展にちなんだメニューが登場することもあります。
「国宝 鑑真和上展」のときには「和上膳」なる精進料理が出ました。
●展覧会以外の企画
企画展関連のワークショップや講演会、アトリエプログラム等があります。
私が知らないだけなのかもしれませんが、他県の美術館でよく開催されている音楽会・映画上映・演劇公演などは開催されていないようです。
●美術館の建物
全体にガラス張りで明るく開放感のある建物ですが、いまひとつ「色気」に欠ける雰囲気です。
私は美術館は内容はもちろんですが、建物の雰囲気を楽しむのが好きなのでその点はやや残念に思います。

カルロ・ドルチ 受胎告知 天使 1653-55頃

カルロ・ドルチ 受胎告知 聖母 1653-55頃
先月まで京都で開催されていた「ルーヴル美術館展―17世紀ヨーロッパ絵画」にて展示されていた作品で最も印象に残ったものです。
厳かに神の意思を伝える天使と無言のうちにそれを受け入れる乙女。
一切の道具立てを排し、表情と手の仕草のみで聖なる瞬間を描き出しています。
見ているだけで敬虔な祈りの世界に導かれるような心地です。
カルロ・ドルチは16世紀イタリアの画家です。
16世紀イタリア画壇といえば華麗で激情的なバロック様式全盛でしたが、
ドルチの描く作品はこちらに見るように静謐で端正なものです。
今回の展覧会にはフェルメール『レースを編む女』や
ジョルジュ・ド・ラトゥール『大工ヨセフ』などをを見るのが目的で行ったのですが、
ドルチの描く大天使ガブリエルとマリアの美しく気品ある表情に心奪われてしまいました。

ロセッティ 海の呪文 1875-77
リュートが林檎の木陰に掛けられ、
閃くような指が弦のあいだに甘美に張られた呪いを織りなす。
荒々しい音楽が高まるにつれ、
海鳥が木の枝を目ざして海を離れる。
だがいかなる音に彼女は身をかがめて聞き入っているのか。
どのような地獄の深淵の囁きを彼女は聞くのだろうか、
風に沿って、入江に沿って、
地球の何処から届く響きに応えながら。
ロセッティのソネットより
一見すると「海」のイメージがあまり感じられない作品ですが、
ここに描かれているのは海の精セイレーンです。
この作品は『ヴェロニカ・ヴェロネーゼ』の対作品として制作されたものです。
林檎の木に結わえた楽器を爪弾くセイレーンですが、
楽器は日本の琴のようなものが描かれています。
ロセッティは『青の閨房』においても琴を弾く女性を描いています。
林檎はセイレーンの持つ誘惑の力の象徴です。
楽の音に惹かれてやってきた海鳥は
セイレーンの誘惑によって死に至った船乗りの魂を象徴しています。
花冠のキャロライン・ローズは愛らしい花ですが、
その花言葉は「愛は危険」であり、
花冠を身につけたセイレーンの危険な魅力を表しています。
左隅に咲く赤い花は金魚草です。
この花の英名「スナップドラゴン」は蜜蜂が花の中に入って蜜を吸う姿を
蜜蜂が竜に飲み込まれたと見立てたもので、
蜜蜂(船乗り)を呑み込む竜(セイレーン)という彼女の本質を示します。
画面いっぱいに描かれたしなやかな姿態のセイレーンと
咲き誇る花々とたわわに実る林檎によって
むせ返るように濃厚な愛と誘惑の魔力が表現されています。

ヤン・トーロップ 涅槃 1895
1996年に開催された「世紀末ヨーロッパ 象徴派展」に出展されていた作品です。
トーロップは幼少期を過ごしたジャワの文化をはじめ
神智学やカトリック信仰といった様々な霊感源から
独自の神秘的な作風を生み出しました。
『涅槃』ではトーロップ特有の曲線はあまり目立たず、
むしろ上へ伸びる垂直な構図が特徴となっています。
半眼で瞑想する人物は乳房のふくらみがあることから女性と分かりますが
どこか性別を超越した存在に見えます。
かすかに微笑むようなその表情も
慈愛に満ちたように見えると同時にすべてを突き放したようにも見え、
彼女が俗世のしがらみから解放された存在であることを示すかのようです。
「涅槃(ニルヴァーナ)」とは仏教用語で
「すべての煩悩を解脱した不生不滅の悟りの境地」を意味します。
19世紀末、ヨーロッパの芸術家の中には仏教思想の影響を受けた者が多く存在しました。
リルケは仏陀を題材にした詩を書き、
ルドンは美しい色彩で仏陀の姿を描きました。
そしてセガンティーニは「悪しき母」を「雪と氷のニルヴァーナ」の中に描き出しています。

二度目の説教 1863-64

初めての説教 1863-64
この二点はミレイが初めて描いた「ファンシー・ピクチャー」で、大いに人気を博しました。
モデルは当時5歳の長女エフィーで、
彼が自分の子供をモデルに描いた最初の作品でもあります。
ミレイはこの後自分の子供や孫をモデルにファンシー・ピクチャーを数多く描くこととなります。
この二作品はミレイの画業の方向性を決定付けたものといえるでしょう。
『初めての説教』では少女はかしこまった面持ちで信徒席に座り、
厳かな礼拝の席にふさわしい振る舞いをしようと懸命な様子です。
一方『二度目の説教』では疲れてしまったのか居眠りをする姿が描かれています。
両足の様子を見ても『初めて~』ではしっかりと揃えられていたのが
『二度目~』では宙ぶらりんのリラックスした形になっています。
『二度目の説教』は画集『眠る女』に取り上げられています。
ここに登場する「眠る女」の多くは妙齢の乙女で、愛を夢見て眠っているようなのですが、
この幼女はただひたすら無心に眠る様子が愛らしく、
「死」に通じる「眠り」を享受する女たちの中
満ち溢れる「生」を感じさせます。

ロサ・カニーナ・ブルボニアーナ
現在ブルボン・ローズと呼ばれている種類のバラの基本となった種です。
「ブルボン」の名は1817年にフランス領ブルボン島(現レユニオン島)で発見されたことから
そのように呼ばれるようになりました。
ブルボン・ローズはオータム・ダマスクにオールド・ブラッシュが自然交配したものと考えられています。
このブルボン系のバラはこの後出現するオールド・ローズの基本となりました。
交配が進んだ「オールド・ローズ」が出現したのはルドゥーテの死後です。
彼の描いた『バラ図譜』は多様な発展を遂げる前のバラの歴史の記録として重要な位置を占めています。

ロサ・インディカ・ウルガーリス
現在ではオールド・ブラッシュと呼ばれている品種です。
アイルランド民謡The last rose of summer(夏の名残のバラ)に歌われているのはこのバラといわれています。
18世紀末から19世紀初頭にかけて中国産のバラ(チャイナ・ローズ)が
ヨーロッパにもたらされました。
チャイナ・ローズの最大の特色は四季咲き性を持つところです。
それまでヨーロッパで栽培されていたバラはオータム・ダマスクなどを除くと
ほとんど春から初夏だけの一季咲きでした。
ルドゥーテは18種類のチャイナ・ローズを描いています。
現在では「ロサ・キネンシス」(中国のバラ)という学名で呼ばれていますが、
当時インドを経由してヨーロッパへもたらされたため「ロサ・インディカ」(インドのバラ)と呼ばれました。

ロサ・インディカ
現在スレイターズ・クリムソン・チャイナと呼ばれている品種です。
クリムソンの名にふさわしい深紅のバラです。

ロサ・ムスコーサ・ムルティプレックス
ここに描かれているのは「モス・ローズ」と呼ばれる種類のバラです。
密生する刺や腺毛の様子が苔(モス)を思わせることから名づけられました。
モス・ローズにはケンティフォリア・ローズから派生したものと
ダマスク・ローズから派生したものがあり、
上の作品はケンティフォリア系から最初に派生したもので、
現在コモン・モスと呼ばれている品種と考えられています。

5月15日撮影
ルドゥーテの絵からは大輪の花の印象を受けますが、
実際の花は小ぶりです。
現代バラとは一味違う繊細な魅力をコモン・モスからは感じます。